洋式で建てても大丈夫？

「仏教徒だから和式にした方が良い？」って、形についてよく聞かれることのお話し。

形なんて問題じゃない。大事なのは【気持ち】。
だけどね・・・。

お墓の形状について、最近よく聞かれる事なんですけどね、「宗教は〇〇宗なんですが、洋式で建てたいんですけど。大丈夫？」とか、「地震がきても倒れにくい重心の低いお墓にしたいけど。お寺さんに怒られるかな？」とか、ご相談を受ける事がありましてね。

とりあえずは、こう答えるのですよ。「どんな形でも良いと思いますよ。」とね。

お参りするのはご家族で、故人を思い返せる場所になるならどんな形でも良いと僕は思うのですよ。

「お母さんがお花好きだったから。」で、お花をあしらったものを付けるのも、細工に入れるのも良いですし。「親父が釣りが好きでね、家族で船によく乗りました。」で、船の形をあしらったものでも良いでしょうし。「私は建築家なので、自分でデザインしたい。」でも、「家族が集まる場所なので明るい感じにしたい。」でも良いと思うのですよ。

「お寺さんに怒られる？」とかは、信心の問題ですので、仏さんを祀りたいと思う気持ちがしっかりしていれば、そんなに気にしなくてよいと思うんですよ。

そもそもお墓の形って、地域によってスタンダードも違いますしね。昔のお墓を見れば、個人だったり夫婦だったりで建てているものは彫刻がわかる程度の柱に台がついている程度のものも多いんで、【この形じゃないといけない】はないと思うのですよ。

まぁ、「ここの墓地は景観を揃えるためにこの形しかいけない。」とか、「当霊園既定の3パターンからお選びください」とかいうところも稀にありますし、「私が長年墓相について研究した結果、こういう形のお墓を建てれば良いという結論に辿り着いた。だからこの形にしなさい。」とかいう宗教家も居らっしゃいますが。

お墓の前で手を合わせたときにそこで眠る人を偲んで「お父ちゃん」「お母ちゃん」って思えるものなら良いのではないかというか、そっちの方が気持ち入りやすくていいんじゃないかって思うのですよ。

ただね、ただ単に「オシャレやね～。」とか「変わったお墓やね～。」ぐらいにしちゃうと、皆のイメージがカジュアルになっちゃうんで、（お参りに行かないと）って気持ちが薄れちゃうみたいで、5年ぐらい経つと同じ時期に建てた和式のお墓に比べて、お参りしてない洋式のお墓が結構目立ちます。

お参りや掃除を続ける習慣がどちらも大事なんですけど、【昔ながら】という少し怖いイメージの和式のお墓の方が、「お墓に行かなければ。」って気持ちになりやすいんでしょうね。

もし、洋式のお墓をお考えでしたら、なるべく家族を巻き込んでのお墓参りを続けて頂ければ良いんじゃないかなと思います。

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